2015年の物語と2016年の展望
2015年は色々あった。
色々ありすぎてもうまとめなくてもいいかって思ったけど、この現象は去年もあって、結局まとめを書いたような気もするので、今年は初めから長文を書く。
「あの頃の気持ち、忘れちゃだめだよね」
みたいな。
それだけ、起業しての最初の商品開発は20代後半に訪れた最後の青春みたいなそういう感覚だった。
最後にする気はないですが。
初めての起業、つくったのはハードウェア(2014/09〜2015/04)
まあこれは一昨年(2014年)の話だけど、自分の今後の人生に大きな影響を及ぼすような事柄だったと思う。
元々大手電機メーカーには縁のある大学だったので、正直推薦を使ってうんぬんみたいなこともできたということを考えると、当時の自分がまさか「大手電機メーカーの競合となる商品を開発」するなど露ほども思っていなかった。
そう思うと感慨深い。
「絶対に大手にはスピードで負けたくない」
って思ってとにかく時間と魂を使って開発していた。
できないことをできるようにして、わからないことをわかるようにして、成長しながらものづくりが出来たのはエンジニアとして最高の体験だったと思う。
その結果1人でたくさんのレイヤーを抱え込むことになって死ぬ思いもしたけど、それによってできたアーキテクチャというものもあると思う。
tmuxで何画面も開いて、ファームウェアとスマフォアプリとRailsを同時にいじっていたけど、あの無双感のようなものは多くの人に味わってほしい。
人の言葉を借りるならハイブリッドエンジニアがもっと社内に増えていいと思った。
これは独り占めしていいものではないので。
実は社内で下のレイヤーの人がRailsを勉強したり、上のレイヤーの人がCADをいじれるような施策はあったりする。
すでに勉強会は開催されていたり。
今年はそこにもっと力を入れたい。手始めに自分がRailsとGASの勉強会を非エンジニアも含めて始める予定。
みんなが"おいしい"部分の開発ができるようになったら御の字だなぁ。
販売からの新製品開発ラッシュ(2015/04〜2015/12)
4月に製品を発売してから、12月までの間に立て続けに4製品までを発表することになる。
よくこの人数でやり遂げたなと思っている。
ただこの辺については反省点が多い。
詳細は次回に譲るとして、主には選択と集中の話だけど、この辺のメリハリをちゃんとつけないとリソースのないベンチャーとしてはその後の伸びに影響があると思った。
今年はそれを気をつける年。
とにかくPMF目指して「良い」と言ってもらえる製品に高めていきたい。
YAPCでの発表
詳細はこちら。
はぁ、最後のYAPCで発表できたのは最高だった。50分の発表もやりきった感があった。
もっともっとこういう機会は増やしたいし、メンバーもどんどん発表に出て行ってほしい。
補助は出します。参加だけだとしても。
CTO就任
※Akerunと変な青いボタンを持っているのが自分。1位じゃなかったけど、限りなく1位だったと聞いた(?)のでずうずうしいポジションをゲットした。
実は就任直後にブログに書こうと思っていたらCTO Nightの方で先に出てしまった。
発表資料
「IoT」はものづくりを加速する | TechCrunch Tokyo 2015 CTO Night
結果
発表用に青いボタンをつくったんだけど、その詳細とかはQiitaに書きました。
外装とか社内の3Dプリンターでさくっとつくってくれたり、既存製品のプロト用基板があったりするから、それを使ってファーム調整すればすぐにIoTぽいものがつくれるのはうちならでは。
CTOの話に戻るけど、実は自分は最初は全然CTOになるつもりはなかったんだけど、組織の拡大による諸問題と信頼しているメンバーからの後押しで最後はCTOを立候補するくらいには心境が変化していた。
正直エンジニアリングはもう封印してもいいくらいに思っていたけど、CTOになって思ったのは「俺がエンジニアリングしてないのはなしだ」だった。
まあ最初からエンジニアリングを完全に捨てるつもりはなかったし、まわりへも1/3くらいはエンジニアリングするよってのは言っていたんだけど、自分がエンジニアリングをしなくなって失ったものは結構ありそう(自分の能力的な意味、組織機能的な意味で)。
#rebuidfm であったけど、いい兄貴問題ってやつ。いい兄貴は本当に解決しないといけない問題を解決できないってやつ。なので今後は自分にいい兄貴はそこまでは期待しないで(え
この辺も詳細はどこかで書きたい。
広がるコミュニティ
CTO Nightってイベントは本当に最高で、最高過ぎたのですが(主催のAWSさん最高!)、これによってすごい人脈も広がったと思うし、他の会社の有名なCTOの方もオフィスに見学に来てくれて、メンバーと交流してもらったりして、もうとにかく最高でした。Techcrunchの登壇後にそれを見たAWSの方がIVSの方でも発表してみませんかと声を掛けてもらったのも良かった。それによって更に人脈が広がって今後色々する予定です。本当にありがとうございます。
あとはハードウェアまわりのコミュニティも、これは創業時からだけど拡大していて、まさかこことここがつながっているの!?みたいな感じですごい楽しいです♪
自分が外に行っているときは、メンバーのこと見れないけどそこで広げた人脈を社内に還元するようなことは今後もやって行きたい。
技術選定
この辺は小さいベンチャーなので、大外れじゃなければどんどん技術を採用して使っていってほしいと思ってるし、開発メンバーも全然そのつもりでやってもらってるみたいです。
管理画面系とかつまらなそうな部分でも、例えばMithril.jsを選定して導入していたり、PubNub使って最小工数で通知実装していたり、HubでMQTT使っていたりとこの辺はその場その場で、エンジニアメンバーが考えて検討して導入しています。しかもいいなぁって思ったのはそれ以外の部分では、できるだけアーキテクチャが膨らまない用に実装していたり。それを実装するエンジニア自身が「あんまり増やすとあとあと大変だから」と言って自ら抑制してくれていた部分です。
なので、新しいからとか枯れていて定石だから色々取り入れているというよりも、今つくっているサービスのための最適で最高の技術はなんなのかを判断して選択してくれていて、最高ーという感じです。
(最高多い)
自分はどっちかって言うと技術選定ではアクセル踏んでしまうので、メンバーの中でブレーキも踏んでくれているのが嬉しいですね。
IoT感
別に最初はIoTだと思って製品開発してないわけなので、自分達のIoTはセンサー情報をかき集めてビックデータをAIで・・・みたいな感じになってないです。
逆にそれが良かったとも思っています。
その辺は社内メンバーがいい感じの表現をしてくれていたので、どこかでまとめてほしいかも。
意思決定と成長
ここは本当は書くことが多すぎるけど、この辺がベンチャーの醍醐味というか、2015年でかなりの"学習"が出来たと思っています。
創業者含め常に成長していって、大きな企業になれればと思いました。
2016年、これから
今年はとにかく多くの人に使ってもらえる製品を目指して機能や品質の向上を行っていきます。コアとなる機能もどんどん拡張していきたいです。 IoTベンチャーだからと甘えずに、常にWebの最新も取り入れながら、かつハード面でも大手ができない挑戦をどんどん推進できればなと思います。
ということで、株式会社Photosynthでは今後も採用に力を入れていきます!まずは話を聴いてみたいという方でもどしどしお声がけください!社内見学とあとランチをごちそうします!インターン希望の学生も歓迎です〜